システムエンジニア02

インフラエンジニア
Mさん

インフラエンジニアになったきっかけは何ですか?

前職では飲食店で働いていて、残業や拘束時間が長い働き方に対して、10年後、さらにその先まで続けていくのは難しいと感じて転職を決意しました。 そんな中、従妹がインフラエンジニアとしてSVのフィールドエンジニアをしていて、その仕事について話を聞く機会がありました。 現場でのやりがいや働き方を知るうちに興味を持ち、「インフラエンジニア」という職種に挑戦してみたいと思うようになりました。

入社前とイメージの違いは、ありましたか?

常駐先によって仕事内容が違うことは、事前に認識していたので、私は特にありませんでした。

入社後は、どんな仕事をしていましたか?

入社当初は、構成図をもとに「この内容を作成してほしい」という指示を受け、業務に取り組んでいました。 設定値の表に記載がない項目については、自分で判断して進めてよいのか迷う場面もあり、不安を感じながら作業を進めていたのを覚えています。 その後、大規模なキッティング業務を経験しました。 キッティング業務では、待機期間中にパケットトレーサーを用いて行った研修内容が、実際の現場で非常に役立ちました。

入社当時、悩んだことなどはありますか?

ログの取得方法など、試験で使用するツールの使い方が分からず、業務や試験の進め方をなかなか掴めずに悩んでいました。 一方で、最初に触れる機器がCisco製だったため、入社時に取得していたCCNAの知識が実務で役立つ場面も多くありました。 そうした経験を積み重ねながら、できることから少しずつ業務の幅を広げていきました。

現在は、どんな業務を行っていますか?

入社当初と比べて、取り扱うベンダーの機器が増え、業務の幅が広がりました。 現在は、お客様のネットワーク公開や新規導入に関する業務を担当しています。 1件の案件はおおよそ3か月〜半年ほどで進行し、 「ドキュメント作成 → 機器構築 → 試験」という流れで取り組んでいます。 進捗状況に応じて日々の業務内容は変わりますが、基本的には最初に立てたスケジュールに沿って業務を進めています。

一日のスケジュールをざっくり教えてください

  • 9:00~ メール確認(設定追加の依頼があった場合)
  • 9:30~ 機器へ設定を追加
  • 11:00~ ドキュメントの更新
  • 12:00~ お昼休憩
  • 13:00~ お客さんと定例会議
  • 14:00~ 追加した設定が反映されているか試験
  • 17:00~ 上司に質問、報告

お客さんからの依頼で出張や夜間作業もありますが、振替休日を取ることができるためワークライフバランスも充実させることができています。 出張時は監督者と作業者として基本的には上司と一緒に行くので不安はないし、上司がトラブルの解決をしているのを見るのも勉強になります。

繁忙期はどのように過ごしてますか?

機器の出荷期限があるためメンバーと遅くまで試験することもあります。 試験が終わっていないと本番ができないので、残業する場合は試験で残る場合が多いです。

チームでの関わり方や、どんな人と働いているかも教えてください

基本的に1人で試験をしていますが、機器の台数が多ければメンバーで分担して作業します。 別のチームの上司でも質問すれば教えてくれるし、優しくていい雰囲気で働けています。 同僚とは同じ部屋で検証作業していることが多いので、この機器触ったことありますか?などと会話したり、若手同士で教えあって協力しています。

この仕事で「やっててよかった」と思う瞬間はどんな時ですか?

機器の設定がうまくいかず、1日かけても進捗が出ないこともあります。 それでも、試行錯誤を重ねた結果、翌日などにネットワークの疎通が無事に確認できた瞬間は、大きな達成感があり、「この仕事をやっていてよかった」と感じます。

今まで一番大変だったことはなんですか?

初めて取り組む作業では、1つの作業を進めるために多くの工程があり、戸惑うことが多くありました。 手順書だけに頼らず、Googleなどで調べながら進めることもありますが、専門用語が難しく理解できないことや、選択肢が多すぎて自分がやりたい作業の進め方にたどり着けず、調べること自体が難しいと感じる場面もありました。 そのため、「この進め方で本当に合っているのか分からないまま作業を進めているのではないか」と不安になることもあり、大変だと感じました。

今まで一番達成したと感じたことはなんですか?

試験対応の中でWebサーバーを立てる必要があり、サーバー構築の経験がほとんどない状態から、ゼロからサーバー構築に挑戦したことです。 調べながら仮想サーバーを構築し、無事に立ち上げることができました。 さらに、そのサーバーを使ってロードバランサの試験まで実施できたときは、大きな達成感を感じました。

はじめに、どんなスキルから身につけましたか?

入社前にCCNAは取得していましたが、実際に機器を触ることで、ネットワーク機器がどのように動くのかを実務を通して理解していきました。 最初は「どう動けば正解なのか」が分からず、あいまいな理解のままでは試験として成り立たないため、機器それぞれの役割や動きをしっかり理解することが必要だと感じました。

未経験から勉強するとしたら、なにから始めるのがおすすめですか?

CCNAで学んだ知識は実務でも役立ちましたが、これから勉強するのであれば、まずはネットワーク全体の大まかな仕組みや、各ネットワーク機器が「何をするものなのか」を理解することがおすすめです。 機器の動きや役割を理解しておくと、試験対応や実務にもスムーズに対応しやすくなります。 機器ごとに細かな違いはありますが、CCNAやCCNPで身につける基礎知識は応用が利きます。 また、WebサーバーやBIG-IPなどを扱う際にはLinuxコマンドを使用する場面も多いため、LinuCの知識を身につけておくと役立つと思います。

ソフトウェアエンジニアとインフラエンジニアの違いと魅力は?

インフラエンジニアの魅力は、案件ごとにさまざまな機器に触れることができ、常に新鮮さを感じられる点だと思います。 構築作業やお客様先への出張は緊張する場面もありますが、データセンターやサーバールームでの設置作業は、チームで一丸となって案件をやり遂げた「最後の集大成」として、大きなやりがいを感じます。 また、日々新しい技術や機器が登場し、環境がアップデートされていくため、それらを学び続けること自体を楽しめる点も魅力の一つです。 新しいものが好きな人や、自ら調べながら知識を深めていける人にとっては、やりがいを感じやすい仕事だと思います。 決まったルーティンワークではなく、さまざまな機器に触れながら仕事をしたい人には、特に向いている職種だと感じています。

なぜ今、インフラの技術が必要とされているのでしょうか?

ネットワーク機器には保守期限があり、一般的に5年程度で更新が必要になるため、インフラの仕事がなくなることはありません。 そのため、インフラ技術は今後も継続して求められる分野だと感じています。 また、業務を重ねる中で新しい発見があり、実機に触れる回数が増えるほど、できることが少しずつ増えていきます。 自分の成長が目に見えて実感できる点に魅力を感じており、その「ロマン」が高いモチベーションの維持につながっています。

今、インフラに興味を持っている人にひと言アドバイスをお願いします

分からないことや不安に感じることもあると思いますが、最初から何でもできる方が逆に怖いと思います(笑)。 分からないことは遠慮せずに質問しながら学んでいけば大丈夫なので、あまり気負わずに飛び込んでみてほしいです。 インフラの分野は新しい機種や技術が次々と出てくるため、新しいことを学ぶのが好きな人にはとても向いています。 「このやり方がダメなら、次は別の方法で試してみよう」と、ゲームをやり込むような感覚で試行錯誤しながら、調べて進められる人なら、きっと楽しみながら働けると思います。

――インタビューは以上になります。ありがとうございました!